定期レポート2015年1月
ソフィア・アイ:停滞から前進への可能性
新年、おめでとうございます。
本年も経営と人材戦略の展開にお役に立てるよう、ナレッジの創出と共有に取り組んで参ります。
さて、2015年は、株式市場の動揺にも反映されているように、原油安や欧州経済の低迷等、不透明要因に包まれてのスタートとなりました。
そんな中、新春恒例の箱根駅伝では、青山学院大学が鮮烈な初優勝を飾り、日本全国に躍動の波を広げてくれました。
勝敗の分かれ目は、その往路にありました。1区〜4区の選手が実力以上の好走で襷を繋ぎ、ドラマのクライマックスは、やはり最後の山登り5区に待っていました。
参考記録とはいえ、細身・小柄の神野大地選手が、かつての東洋大学「山の神・柏原選手」の記録を破る衝撃の1時間16分台をたたき出し、余裕の笑顔でゴール。
「ゆとり世代」と言われる最近の若者のマインドが、ここまでタフであることを思い知らされました。
青山学院の原監督は、10年間のサラリーマン経験を糧に、企業でのマネジメント手法を指導に取り入れていることで知られています。
個々の選手に「目標」を意識させるマネジメントの基本にはじまり、体幹トレーニング等、最新の手法を柔軟に取り入れています。
監督就任後10年間のそうした地道な積上げが、今年のレースで一気に開花したのでした。
今回の青山学院の例でも分かるように、スポーツにおけるトップレベルのトレーニングでも、旧弊へこだわるあまり不合理なことが、まだまだ沢山あるようです。当たり前と思ってやっている、毎日の体操とか、腕立てや腹筋といった筋トレが、意外にも走力増強にはつながっていないケースも多いわけですね。それだけに、個々の選手の特性を生かすためにトレーニングを工夫する余地はまだまだ残されているようです。
また、そのようにして個々の選手の個性に着目し伸ばすことが、選手のマインドまでも活性化し、「ワクワク大作戦」と名づけられた、チーム全体の盛り上がりと結束につながったのでした。
一見停滞と見える環境、「もうやるべきことはやりつくした」と思える状況の中にこそ、意外にも工夫の余地はあり、経営を前進させ、成長を生み出す要因が隠されていることを、青学大の躍進は教えてくれています。
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